ケイ
肉眼だと小さい打痕が見えるのに、画像だと見えないことがありますね
シュウ
それは画像の作り方の問題かもしれないね
ケイ
作り方?
シュウ
現実の視覚情報は、そのままの状態で保存できないから
カメラを使って“画素”という小さなマス目に分けて“画像”にしているんだ
このマス目が粗いと、打痕が埋もれて見えなくなるんだよ
ケイ
つまり、画像の質=不良を見つけられるかに直結するってことですか?
シュウ
そう
今回は『画像』と『画素』の関係を整理しよう

私たちが普段目にしている景色やワーク(検査対象)をカメラで撮影すると、現実の「視覚情報」はデジタルデータとしての「画像」に変換されます。
外観検査では、この“画像の質”が、そのまま「不良を見つけられるかどうか」に直結します。

本コラムでは、画像処理・外観検査の基礎となる 「画像」と「画素」 の関係を整理します。

画像と画素について

画像とは
画像とは、私たちが目で見ている視覚的な情報を
コンピュータが扱える形(デジタルデータ)にしたものです。

画像は、無数の点の集まりで構成されており
その点の一つひとつを「画素(ピクセル)」と呼びます。

一般に、画素数が多いほど細部まで表現、鮮明に見ることができます。

画素とは
画素(ピクセル)は、画像を構成する最小単位です。
1つの画素は、色(RGB)や明るさ(輝度)の情報を持っています。

この画素が縦横に規則正しく並ぶことで、1枚の画像になります。
つまり、画像の“細かさ”は 画素がどれだけ細かく並んでいるか(画素数)で変わります。

画素数が多いほど「細部」が見える

視覚情報を画像にする際、画素数が多いほど、より細かな形状や境界、微小な変化を表現できます。
逆に、画素数が少ない場合は、1画素が担当する範囲が広くなり、細部が潰れたり、輪郭がギザギザに見えたりして、現物との乖離が大きくなります。

ケイ

画素が多い方がきれいに見えるね!

実際の画像比較

実際に撮像した画像で比べると以下のようになります。画素数による違いがわかると思います。

全体図では違いが小さく見えても、不良部を拡大すると差が明確になります。外観検査では、まさにこの不良を鮮明にできるかが重要です。

外観検査での“画素数の考え方”

単に「高画素なら良い」という話ではなく、外観検査で重要なのは、不良サイズ・ワークサイズ・視野(FOV)に対して最適なカメラ画素数を選ぶことです。

ここで役立つのが、“画素分解能”の考え方です。

画素分解能を用いると1画素がワークの何mmに相当するか、”概算として”次式で表せます。

画素分解能[mm/pix]=視野(FOV)[mm]画素数[pix]\text{画素分解能}\,[\mathrm{mm/pix}] = \dfrac{\text{視野(FOV)}\,[\mathrm{mm}]}{\text{画素数}\,[\mathrm{pix}]}

ここでは、視野をカメラが写す範囲、画素数をカメラの解像度(画像サイズ)とすると

例えば、視野120mmをカメラの解像度1200pixで撮る場合、0.1mm/pix=120mm1200pix)(=\tfrac{\text{120mm}}{\text{1200pix}})となり、0.1mm以下の欠陥は表現が難しくなります。この場合は、カメラの解像度(画素数)を上げる必要があります。

シュウ

画素分解能については別のコラムで詳しく解説するよ!

ただし、カメラの解像度(画素数)を上げるとデータ量が大きくなるため画像処理や画像保存などに時間を要し、検査時間が伸びること、またコストが上がることなどに留意する必要があります。

このように当社では狙いたい不良サイズや要求品質に合わせて、最適なカメラ・レンズ・照明・撮像条件などお客様に合った外観検査をご提案しています。

💡まとめ
  • 私たちが目にしている視覚情報をデジタル化したものが画像
  • 画像は多数の画素から構成される
  • 画素数が多いほど細部を表現でき、画像は鮮明になりやすい
  • 画素数が少ないと画像が荒くなり、現物との乖離が大きくなる
  • 外観検査では「不良サイズ」や「ワークの大きさ」、「視野」に応じて画素数を選定する
外観検査のお悩みをお聞かせください!

コラムの内容は一般論です。
実際の「検査できる/できない」は、ワーク表面や形状で結果が大きく変わります。
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